積読書店員のつくりかた

とある書店員が気ままに書く、本と本屋さんとそれをつなぐ人々についてのつぶやき。書店と読書とイベントな日々、ときどき趣味。

【現行図書カードの発行は2016年6月まで】次世代『図書カードNEXT』で試される書店・出版業界の機動力

今回の記事で取り上げるテーマは、ズバリ「図書カード」。書店と切っても切り離せない話題を取り上げてまとめてみます。

読者の中にも、財布を調べると図書カードが財布に1、2枚は入っている人も少なくないのではないでしょうか。祖父母や親せきからもらったお子様、懸賞でゲットしたお母さん、好きなアイドルのカードを大量買いしたお父さんなどなど、そんな方もいらっしゃることと思います。

その図書カードが生まれ変わることはご存知でしょうか。

図書カードNEXTに生まれ変わります

画像の絵柄一覧に載っている通常柄10種類に加えて、最近では柴犬、ワンピース、進撃の巨人といった限定柄も発売され、話題になったので覚えてらっしゃる方もいるハズ。ちなみに調べてみると、限定柄シリーズ第1弾は「とっとこハム太郎」でしたw 懐かしい。

また、冒頭の例えで申し上げたように、コミック誌などの懸賞のプレゼントにも利用され、子ども会でのプレゼント、知り合いや親族への入学祝や卒業祝など子どもさんたちへの贈答品ニーズも少なくありません。

現行図書カード一覧

図書カードの今後

書店には欠かすことができない、この現行『図書カード』が今年2016年で発行停止になることをご存知でしょうか。

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『スマスマ』小説家3人組(湊かなえ、西加奈子、又吉直樹)の出演で取り上げられた本たちをまとめてみた

あらすじ

7月20日スマスマ湊かなえ・西加奈子・又吉直樹

小説「火花」で第153回芥川賞を受賞した、人気お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(35)が、20日放送のフジテレビ系「SMAP×SMAP」(月曜・後10時15分)のコーナー「ビストロSMAP」に緊急“来店”することが17日、分かった。(中略)“先輩作家”の湊かなえさん(42)、西加奈子さん(38)とともに、作家としての一面を披露する。

ピース又吉、スマスマに芥川賞作家として緊急出演 (スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

小説を書き始めたきっかけ、SMAPメンバーとの関わり合い、小説SMAPのざっくり三部構成で、笑いあり、ネタありの面白い内容。さっそく出てきた作品たちを中心にまとめます。

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又吉直樹さん出演『情熱大陸』での、又吉さんおすすめ本とご購入本をまとめてみた

「芥川賞芸人」という前代未聞の称号が誕生した先週末。

今回の受賞については、議論もあるところですが「古舘伊知郎氏が意味深な発言 又吉直樹の芥川賞受賞に違和感? - ライブドアニュース」という報道も逆に話題を集中する効果を果たしているのは間違いありません。古館氏にはいろいろ言いたいこともあるが、それはグッとこらえよう*1

さて、この又吉さんの受賞は、さらに東山彰良さん『流(りゅう)』にも波及している様相で、通常の直木賞タイトルよりも売れ行き良好なのであります。

肝心の『火花』の売れ行きは想像以上の動きを呈しております。ミリオン確定しておりますが、矢継ぎ早に重版してもなくなってしまうのではないかと思えるレベル。
(記事)「芥川賞・又吉直樹さんの「火花」、100万部突破:朝日新聞デジタル

 

ところで、ダブル受賞であるにも関わらず、「もうひとりの受賞者」と呼ばれる形となった羽田先生については、id:fujiponさんによる記事「第153回芥川賞を受賞した又吉直樹さんと、「もうひとりの受賞者」羽田圭介さんの話 - いつか電池がきれるまで」をぜひおすすめいたします。

ちなみに、発表当日に私が一番爆笑してしまったのは加藤先生がツイートしたこの羽田先生の姿なのはここだけの秘密w 無駄に完成度の高いクオリティw

想像以上と申し上げたように、需要はあるのに供給が追い付いていない現状。

そして書店での問い合わせも凄まじく、『火花』よりもおそらく「『花火』ありますか?」が多い先週末。

まえおきはこのぐらいにして、本題の『情熱大陸』をご紹介していきます。

 

情熱大陸の放送内容

情熱大陸「又吉直樹」
情熱大陸


『火花』発売から、木曜日の芥川賞発表当日までを密着した待望のドキュメントが放映されました。ダヴィンチ掲載の樹木希林さんとの対談模様や『火花』が誕生した執筆部屋の紹介も含めて、発表後の打ち上げ風景までの4か月間もの時間。

今月16日、史上初の“芥川賞芸人”が誕生した。作家としても活躍し多彩な才能を発揮する芸人・又吉直樹。今年1月に発表した文芸誌デビュー作「火花」は、掲載誌『文學界』の創刊以来初増刷、単行本は2015年上半期本ランキング・小説部門で売り上げ1位を獲得し、第153回芥川賞を受賞した。

(中略)

番組では、単行本「火花」が刊行された今年3月から芥川賞の選考会当日まで取材を行った。受賞の瞬間とそこへ向かう日々に何を思ったのか?芸人としてのジレンマは?又吉の胸中に迫る。

又吉直樹(芸人): 情熱大陸

象徴的な出来事がひとつありました。

*1:直木賞と本屋大賞の違いは、気が向けば別記事で書く。というより需要に乏しい気もするが……。

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